介護人材不足をどう解消する?スポットワーク・SNSを活用した新しい採用方法

介護業界では人手不足が続き、従来の求人広告やハローワークだけでは十分な応募を集めにくい事業所も増えています。

こうした中、短時間・単発で働けるスポットワークや、InstagramなどのSNSを活用した採用活動が注目されています。介護人材を確保するためには、「求人を出して待つ」だけではなく、働き方と情報発信の両方を見直すことが重要です。

介護人材不足は今後さらに深刻化

厚生労働省の推計によると、介護職員は2022年度の約215万人から、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人が必要とされています。2040年度に向けて、約57万人の増員が必要となる計算です。

つまり、介護事業所にとって採用活動は一時的な課題ではありません。人材を確保しながら、長く働ける環境をつくることまで含めた取り組みが求められます。

スポットワークが「介護を知る入口」に

近年は、アプリを通じて短時間・単発で働くスポットワークを介護現場で活用する事例も見られます。

介護未経験者にとって、いきなり正社員として応募することには心理的なハードルがあります。一方、短時間の仕事であれば、実際の職場や仕事内容を確認してから継続勤務を検討できます。

事業者側にとっても、働きぶりや人柄を知ったうえで採用を検討できる点はメリットです。スポットワークを単なる人手不足への対応策としてではなく、将来の採用につなげる接点として設計することがポイントになります。

SNS採用は「求人」より「職場」を伝える

もう一つ注目したいのがSNSです。

介護職は「仕事が大変」「給与が低い」といったイメージを持たれることがあります。そのため、求人票だけで仕事内容を説明するのではなく、実際に働く職員や利用者との関わり、研修、職場の雰囲気などを日常的に発信することが重要です。

厚生労働省も、介護の仕事の魅力発信や多様な人材の確保、労働環境・処遇の改善などを介護人材確保の重要な取り組みに位置付けています。

SNSでは「採用しています」と繰り返すよりも、「この職場ではどのような人が、どのように働いているのか」を見せる方が、求職者の理解につながりやすくなります。

採用方法を増やすだけでは不十分

スポットワークやSNSは、あくまで採用活動の選択肢です。

重要なのは、**「誰に」「何を伝え」「どの働き方を提案するのか」**を明確にすること。短時間勤務を希望する人、未経験から介護を始めたい人、子育てと仕事を両立したい人など、求職者によって重視する条件は異なります。

そのため、求人内容、勤務条件、採用導線、SNSでの発信内容を一体的に見直す必要があります。

介護人材不足が続く中、採用活動は「求人を出す」から「選ばれる職場をつくり、伝える」段階へ変化しています。

採用手法を増やすだけでなく、職場の魅力を整理し、求職者に届く形で発信することが、これからの介護人材確保において重要になるでしょう。

当社では、介護・福祉事業所を対象に、求人改善、採用広報、SNS活用、採用後の定着支援まで、採用と組織の両面から支援しています。

「応募が集まらない」「若い人材に届かない」「採用しても定着しない」といった課題がある場合は、現在の採用方法と職場の魅力を整理するところから始めることをおすすめします。